『人づきあいがラクになる「心理学の教え」』で育児がラクに

あなたの子育ての究極の目的は何ですか?
「子どもを立派に社会へ巣立つことができるようにする」のが目的ではないでしょうか。
わが子が昨今社会を騒がせている【引きこもり】になってしまったら、【ニート】になってしまったら、経済的にも困窮すると同時に、心配で死んでも死にきれないような気がします。
幼いころはかわいくてそばにずっといてほしいわが子ですが、成人になったらしっかりと自立して社会に羽ばたいていってほしいです。そのうしろ姿を眺めて、涙したいものです。
夏子さんは子供が2人いますよね。いいかげんな性格だけど、子育ての勉強ちゃんとしてますか?
意外としてます♪ アドラー心理学も、もともとは子育ての勉強をしようと思って勉強しはじめました。
今日は、夏子が読んで目からウロコだったアドラー心理学の本を紹介します。
育児関連の本は山ほどありますが、この本を読んで学んだことが一番実践できて役に立ちました。
『人づきあいがラクになる「心理学の教え」』 臨床心理士 井上 知子
この本中の、パート2「子育てがラクになる心理学の教え」でのキーワードが、2つあります。
ケアしすぎない
ケアとは、配慮や気配り、お世話という意味があります。
親が子供の先回りをして子供のお世話をしすぎてしまうと、子供の自立心や判断力をうばってしまいます。たとえば毎朝親が子供を起こしてあげていたら、子供がめざましで自分で起きる力をうばってしまうことになります。もっと子どもを信頼し、子どもに任せてみましょう。
たとえ失敗しても、子どもが自分で考えて改善方法を考えることにつながります。それは生きる力や勇気を与えることとなります。
夫婦でも、専業主婦の妻がなんでも旦那の世話をしすぎると(靴下まで用意してあげるなど)、夫の家事能力がゼロになってしまうことがあります。そうなれば、お互いにとって困ることもでてきます。
ほめない
「ほめる」というのは上下関係。上の立場の人が下の立場の人を評価するときにおこなうものです。
また、ほめるとは仕事上の上司部下のように、結果についてほめます。結果が、上司が考えた価値観上で良かったら、ほめられます。
親が子どもの上司になって、価値観をおしつけてはいないでしょうか。
ほめすぎることのあまり良くない点は、子どもが相手の評価や顔色を気にするようになったり、失敗するのが怖くなることです。
ほめて育ててはいけないんですか!びっくり。でも、ほめないでいいなら、いったいどうしたらいいんですか?
ほめるのではなく、勇気づけをしましょう。
「勇気づけ」とは、アドラー心理学を理解するためのカギとなる概念です。
ほめると勇気づけを区別するのは難しいのですが、アドラーは明確に区別し、勇気づけを推奨しています。
「ほめる」が上下関係であるのに対して、「勇気づけ」は相手と自分は同等の立場にたっておこなうものだとしています。
「結果」ではなく「過程」に重心をおく姿勢が勇気づけにつながります。
具体的に言うと、いっしょに考えてあげたり(最終結論は子供)、結果ではなく子どもの感情によりそって声掛けをすることです。
100点をとったという結果をほめると、100点でない自分は認められないとおもってしまいます。100点をとった過程にクローズアップしてみましょう。うれしかった?どこを工夫して勉強してみたの?などの声掛けがこの場合適切だと考えられます。
子どもがはやい段階から主体的に行動できるようになってくれれば、結局お母さんはラクできます。
ラクが3度のメシより大好きなわたしには、とりいれる以外の選択肢がありません。
この心理学をとりいれて育ててきたと思われる上の子はもう高校生ですが、人の顔色や価値観をぜんぜん気にしない子に育ちました。欲をいえば、もうちょっとわたしの顔色をうかがって勉強してくれてもいいものだと思います( ;∀;)
彼の人生なので、わたしは口出ししませんが、内心ヒヤヒヤです。
『人づきあいがラクになる「心理学の教え」』 には、子育てのヒントだけでなく、ひろく人間関係に応用できるアドラー心理学について書かれています。
いまは、子育てのためではなく、自分のためにアドラー心理学を勉強しています。