マンガ「イグアナの娘」と母娘関係の繊細さ

最近「毒母」というフレーズに出会うときがあります。
過干渉の母親・子供の人生を思うがままにコントロールしたい母親のことを指して「毒母」と称されています。
マスコミでは、「毒母」にならないようにという警鐘を母親に対して流しているという風潮なのですが、
だれしも「毒母」になりたくてなっているわけではなく、必死に子供を育てて良かれと思ってしていたことが、結果的には子供を追い詰めていることもあるということだと思います。
自分の母親を「毒母」と思ってもいいんだよ、と娘に安心感を与えるという意味で「毒母」という言葉が流通するならいいことだと思います。
なぜか娘は、母親に対して多かれ少なかれ罪悪感をもっていたりします。
どうしても母親が好きになれない女性もいると思うのですが、
母親が嫌いな自分はひどい人間だ、というレッテルを自分で自分に張ってしまうとしんどいですよね。
自分の母親には、いい面もあるけれど、「毒母」みたいな面もあったなあと思うのは、ありだなあと思います。
「トーマの心臓」でも有名な萩尾望都さんの「イグアナの娘」は、複雑怪奇な母娘関係を考えるには秀逸な作品です。
母親との関係に過去悩まされていたり、現在も悩み中のかたには、とても参考になる良いマンガです。
菅野美穂さんが主役でドラマ化もされてます。

個人的には、姉妹の中で自分に似たところのある娘を愛せないという母親の心理は、う~んとうなってしまいます。
わたしも母親で、似てほしくない点が子供にそっくりそのまま遺伝されていているなあと思うときがありますが、もう気の毒だけどがんばってねという感じです。
どんな息子でも別にOKなんですよね。
わたしの場合は息子なので、だいぶ切り離して考えられていると思います。
同性だど分かり合える点が大きいので、期待や落胆があるのでしょうか。
今日も、小学生の息子が大きな声で「ごんぎつね」を朗読してくれました。
わたしには娘はよう育てられんだろうと思って、神様が息子をくださったのかもしれないです。